コロナショックで自社株が暴落、サラリーマンの資産防衛方法
上場企業にお勤めの方は自社株で資産運用している方も多いかと思います。
最近のコロナショックで日経平均は直近高値の24,000円から19,000円割れで、実に5,000円以上の暴落。
自社株で資産を運用している方も2割以上簿価が目減りしている方も多いでしょう。
100万円運用していたら20万円も退職後に受け取る自社株の資産価値が下がっていると言う事ですが、今後も下げ止まる保証はありません。
そんなコロナウイルスの影響で大荒れの証券市場ですが、上場企業にお勤めの方はインサイダーの恐れもあり、おいそれと空売りでのヘッジもできません。
そこで今できる限りの資産防衛方法を紹介します。
目次
自社株の資産価値を減らさない基本的な方法
リーマンショックやコロナショック、ブラックマンデーのような暴落相場では特定の銘柄以外はほとんど何を買っても下がります。
いくら業績好調な優良企業の自社株も例外ではなく、大抵は下落相場に引っ張られます。
そこでサラリーマンが取れる資産防衛策をいくつか紹介します。
自社株を一旦売却する
これはお勤めの会社の制度にもよりますが、一旦売却できる規定の自社株もあります。
売却が認められない会社は難しいですが、売却が可能なら相場が一度リバウンドしたあたりで売ると被害を最小限に抑えることができます。
デメリットとしては以下の通り。
- 手続きに時間がかかる
- 自分のタイミングでは売りにくい
- 売却後V字回復したら泣ける
手続きが面倒だし、タイミングが遅れたり決算時期だと売れない場合もあります。
また、手続き中に愛社精神を疑われてしまうと言ったデメリットもあります。
昇進に響くかもしれません・・・
株は売った瞬間に上がる可能性もあります。
「あいつ売った瞬間に爆上げだぜwww」と同僚に思われたらちょっと恥ずかしいですね(笑)
ここまで読んでもう放っておいた方が良く思える方は放っておきましょう。
むしろ株価が10分の1になったら買い増す気持ちで何も考えずに放置が一番です。
自社株を空売りでヘッジする
こう言った暴落相場で利益が出せるのが空売りです。
空売りとは株を「買う」のではなく、その名の通り「売り」ます。
「売って」から「買い戻す」取引の事を言います。
この空売りと言う手法を使って自社株の資産価値を守ります。
ヘッジとは?
ヘッジとは空売りの手法と現物の株を組み合わせて、相場が上下しても損失が0円(利益も0円)になるように固定する事を言います。
例えばSONYにお勤めで自社株を300株お持ちの方の例
- 3/9時点の株価6,214円で300株空売り(1,864,200円で売る)
- 数か月後、株価が4,000円になったら300株買い戻す(1,200,000円で買う)
- 差額の664,200円が利益となる
- 自社株も3/9と比較して664,200円目減りしているが、空売りの利益で損失0円
このように下落相場では投資家が株を空売りでヘッジする戦略を取るために売り圧力が強くなるとも言われます。
中には現物を売ってしまい、更に空売りをして利益を出す投資家もいます。
空売りは思惑通り相場が下落すれば利益が出ますが、初心者はリスクも伴いますので注意しましょう。
「売りは家まで持っていかれる」と言われるほど、タイミングや取引量を間違えると危険な取引です。
初心者が空売りをするのであれば、現物の株数と同数までの取引にしましょう。
インサイダー取引に抵触する恐れ
基本的に上場会社にお勤めの方であれば、自社株の取引は制限されます。
ですので、実質的にはサラリーマンの方はこの手法は使いにくいと思います。
同業他社の株を空売りすると言う方法もありますが、これもどのようなつながりでインサイダーに抵触してしまうかわからないので危ない物には近寄らない方が良いでしょう。
違う個別株を売った瞬間に自社株下がって他社株上がるなんて目も当てられません。
比較的ヘッジに近い銘柄が次に説明する日経平均株価指数です。
日経平均株価指数の空売りで資産防衛する
日経平均株価指数はその名の通り組み入れた銘柄の平均で株価が上下する指数です。
暴落相場ではほとんどの銘柄が日経平均と連動して下がるので、この日経平均株価指数を空売りできれば自社株のヘッジになります。
この日経平均株価指数の空売りはいくつか方法があるので代表的なものを紹介します。
先物取引やCFDで空売りヘッジ
日経平均株価指数が売れる取引で投資家が良く使うのが先物取引やCFDです。
少ない金額でレバレッジを効かせてヘッジできるので資金効率が高いのが特徴です。
例えば300万円の空売りをするのに必要資金が10分の1だったりします。
ただし、注意点もあります。
- 雑所得になるので確定申告利益額によっては確定申告が必要
- 取引量を間違えると損失が無限大
- レバレッジが効く分、初心者は口座開設ができない場合がある
株の取引に慣れていれば次の段階として取引の一つとして選択肢に上がりますが、初心者には難しいかもしれません。
ましてやサラリーマンで普段株取引はしない方には敷居が高い取引です。
初心者や安全性を求めるなら、確定申告の必要が無い特定口座で取引できる証券会社で取引をしましょう。
日経平均株価指数の空売りでヘッジする
日経平均株価指数はETF(投資信託)で売買できます。
ETFとは、日経平均株価等の動きに連動して株価が上下する投資信託で、個別株と同様に東京証券取引所などに上場していて取引できます。
例えば、このETFの中に「日経平均ブル2倍(証券コード:1579)」と言う商品があります。
この商品を空売りして自社株のヘッジとする事で資産減少を防ぎます。
注意する点としては、ブル2倍なので通常の日経平均が1%下がったら概ね倍の2%下がると言う事です。
なので自社株が100万円分簿価があったら日経平均ブル2倍の空売りは50万円分で調整する必要があります。
また、必ずしも個別銘柄と日経平均が全て連動する訳ではないので気を付けましょう。
ETF(日経ダブルインバース)の買いでヘッジする
色々と説明しましたが、結局「空売りはちょっと怖い」と言う方。
買いでヘッジできる商品もあります。
同じくETFですが、「日経平均ベア2倍 (証券コード:1360) 」と言う商品があります。
先ほどの「ブル」と違って今度は「ベア」です。
ブルは突き上げると言う意味で、ベアは熊の爪のように下げると言う意味です。
ベアは相場が下がれば下がるほど利益の出る商品なのでこれを買い、自社株のヘッジとします。
他にもダブルインバースと言われる商品が下落相場で利益の出せるベア型ETFです。
代表的な銘柄が「日経ダブルインバース (証券コード:1357) 」。
10年チャートではこれから動き出しそうな気配ではあります。

これらのベア型商品を自社株と同額(値動きが倍なら半額)購入しヘッジします。
空売りや先物取引等はちょっと・・・という方には向いている銘柄かと思います。
以上が、コロナショックで自社株が爆下げ、サラリーマンの資産防衛方法の紹介でした。
相場は常に動いています、普段お使いの証券口座をお持ちであればその口座で取引するのが一番早いです。
もし新規で始めるならカトパンこと加藤綾子さんがイメージキャラクターを務めるDMM株がおすすめ。
取引が可能になるまではどの証券会社も数日かかりますので、いずれ取引するのであれば今のうちに手続きしておきましょう。
尚、今回紹介したのは一つの方法論であり、当サイトで得た情報により不利益が生じた際にも一切の責任を負いません。
全てにおける投資の最終判断は自己責任において行うよう予めご了承願います。